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文化人類学者・西浦まどかさんによるFILTR講座「人はなぜ音楽するのか」の対談講座シリーズです。西浦さんは、一般社団法人デサイロが主催する「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」の第1期生です。
西浦まどかさんが様々なバックグラウンドのゲストをお招きし対談を通して受講者の皆さんと一緒に「人はなぜ音楽するのか」という問いをより深めていく内容になります。この対談講座シリーズは書籍化を目指しています。本作りにご興味がある方もぜひご参加ください。
■開催内容について
「韻のちから、コトバとウタの魔力――モンゴルのヒップホップとシャーマニズム」
・ゲスト: 島村一平さん(文化人類学者)
・1/23 20:00-21:30
・1/30 19:30-21:30 (ゲスト-講師対談)
・2/6 20:00-21:30
・ Zoomを利用し、全てオンラインで行います。
■趣旨
最近、どんな「音楽」をしましたか?
楽器や歌が趣味という方だけでなく、暮らしの中でつい口ずさんでしまう鼻歌や、聞こえてきた音楽にふと体を揺らしてしまうこと……人は赤ちゃんから老人まで、みんなが何らかのかたちで「音楽」をします。
それではなぜ、人は音楽するのでしょうか。
お腹が満たされるわけでも病気が治るわけでもないのに、世界中どこでも人は歌ったり踊ったり楽器をかきならしたりしている――これはなぜなのでしょうか。
近年TikTokなどで見られる、「一般人」たちが踊る熱狂――これはどこから来るのでしょうか。何が私たちを駆り立てるのでしょうか。
この講座はこうした、人間にとって音楽がどのようなものなのか、音楽はどのような力があるのか、(あるいはどのような限界があるのか、)という問いを、受講者の皆さんと深堀りすることを目指します。
事前の知識や経験の有無は問いません。東京藝術大学で音楽学を学び、東京大学で文化人類学を学んできた講師が、最新の音楽人類学の知見も紹介しながら、ゲストや皆さんとのディスカッションをナビゲートします。
今回は、文化人類学者として国立民族学博物館の教授を務めていらっしゃる島村一平さんをゲストにお招きします。
島村さんのご著書『ヒップホップ モンゴリア』では、モンゴルで今ヒップホップが大盛り上がりしていること、そしてその背景の一つに、モンゴルでのシャーマニズムの技術に韻踏みがあることを鮮やかに描き出し、文化人類学を越えた様々な分野に大反響を呼び起こしました。
日本とは全く異なるモンゴルの人びとのあり方を通して、”コトバ”と”ウタ”の関係、韻を踏むことがもつ社会的・政治的・宗教的なちから、そしてそれらがあなた個人の人生に果たす意味について、一緒に考えてみませんか。
■講座の内容
第1回 講義:文化人類学から見た”コトバ”と”ウタ”
「韻」や「ウタ」の社会文化的なちからをひも解くための「見方」を得るために、「音楽人類学」や「言語人類学」という分野の知見を紹介します。講義ですが、ライブアンケートやリアルタイム投票、ディスカッションなどを組み込んだ、参加形式で進みます。
第2回 ゲスト-講師対談:モンゴルのヒップホップとシャーマニズム
ゲスト講師の島村一平さんとの対談を生配信します。
モンゴルでのヒップホップの歴史や現状、シャーマニズムとの関係などについて教えてもらいながら、「韻を踏むこと」や「うたをうたうこと」の社会的・政治的・宗教的なちからについて考えていきます。本講座の受講者は、随時質問やコメントを投げかけることができます。
第3回 受講者-講師ディスカッション:
これまでの講義やゲストとの対談を振り返りながら、あらためて「人はなぜ音楽するのか」を受講者全員で考えます。
■講座の特徴
・初心者向け
・対話型
講座はチャットや投票ツールなどを活用した、双方向型で進みます。発言に抵抗のある方は、聞くだけ・見るだけの参加も歓迎です。
■講師について
西浦 まどか
東京大学学術研究員。博士(学術)。2016年に東京藝術大学音楽学部(音楽学)を卒業後、2024年に東京大学大学院 修士課程・博士課程(文化人類学)修了。2021年-2022年・2023年-2024年にハーバード大学 客員研究員。「人はなぜ『音楽』するのか」を根源的な問いとして、2016年に映画『LISTEN リッスン』に出会ったことなどをきっかけに、「ろう者と音楽」の関わり、言語と音楽の根源的な関係に関する研究を始める。ろう者の出生率が遺伝的に高い、インドネシアのブンカラ村にて、文化人類学的なフィールド調査を行っている。
島村 一平(ゲスト)
国立民族学博物館・教授。文化人類学・モンゴル研究専攻。博士(文学)。 1969年愛媛県生まれ、兵庫県西宮市育ち。1993年早稲田大学法学部卒業後、テレビ番組制作会社に就職。取材で訪れたモンゴルに魅せられ制作会社を退社、モンゴルへ留学する。モンゴル国立大学大学院修士課程修了(民族学専攻)。モンゴルで延べ7年過ごす。日本に帰国後、総合研究大学院大学博士後期課程に入学。同大学院を単位取得退学後、国立民族学博物館講師(研究機関研究員)、滋賀県立大学人間文化学部准教授を経て現職。著書に『増殖するシャーマン』(春風社)、『ヒップホップ・モンゴリア』(青土社)、『憑依と抵抗』(晶文社)、『辺境のラッパーたち』(編著、青土社)など多数。
■注意事項
・Zoom URLについては講義開始の数日前までにお送りします。
・対話を促し、学びの質を高めるため1クラス毎に人数制限を設けております。
・講義の質を担保するため振替対応は原則致しませんのでご了承ください。
・やむをえない理由で欠席される受講者向けに講座の録画動画を用意する予定です。
・安定した通信環境のご用意をお願いいたします。
・下記に当たる行為が判明した場合は受講をその場で打ち切らせていただくことがございます。
- 1枚のチケットの複数名利用
- 授業の進行を著しく妨害するような行為・発言
- レジュメの無断配布・アップロード
- 講義動画・写真の無断配布・アップロード
・キャンセルは販売期間中のみの受付と致します。ご注意ください。
・講座参加人数が一定数に達しない場合、講座の開催を見おくる可能性があります。その際は支払いいただいた講座料金を返金いたします。あらかじめご了承ください。
◾️過去開催分
第1回 相田豊さん
「音楽の孤独とつながり――ボリビアのフォルクローレ音楽家から考える」
・ゲスト: 相田豊さん(文化人類学者)
相田 豊
上智大学特任助教。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。専門は、文化人類学・ラテンアメリカ地域研究。大学在学時にボリビアのフォルクローレ音楽に出会って、その魅力のとりこになり、ボリビアに住んで音楽家に弟子入りをする。この時の3年半の経験をもとに、ボリビアの人にとっての「孤独」とは何か、日本社会にとっての「つながり」とは何かを考えている。著書として『愛と孤独のフォルクローレ』(世界思想社より、2024冬に出版予定)を準備している。